業界用語
日足
daily chart
相場の一日の値動きを一本のローソクや線で表したチャート。四本値(始値・高値・安値・終値)を織り込むのが一般的。
週足
weekly chart
相場の一週間の値動きを一本のロウソクや線で表したチャート。四本値(始値・高値・安値・終値)を織り込むのが一般的。
陽線・陰線・実体・ヒゲ
陽線は終値が始値より高いときのローソク足。ローソクの胴体部分(=実体)を白で表す。陰線は終値が始値より低いときのローソク足。実体を黒で表す。ヒゲは実体に収まらない高値、安値まで引いた直線。
レジスタンス
resistance
相場の上昇を阻むチャート上の抵抗帯,或いは抵抗線。
サポート
support
相場の下落を下支えるチャート上の価格支持帯,または支持線。
クロス取引
cross
ドルを対価としない為替取引き。例えば,ユーロ・円,ポンド・円,ユーロ・ポンドなど。通常,為替市場ではドル対円やユーロ対ドルなど,ドルを対価とする売買が主流をなすが,ユーロ対円などのクロス取引きも近年,市場で大きなウェイトを占めるようになった。
円クロス
yen cross
円対ドル以外の通貨の取引。代表的なものとして、ユーロ・円、ポンド・円取引など。
ロング・ポジション
long position
為替の世界ではポジションとは通貨の持ち高(残高)を指し,ロングとは持ち高がある,つまり黒残の状態をいう。例えば,何も持ち高がない状態からドルを 10,000ドル買えば,ポジションは「10,000ドルのロング」になったという。
ショート・ポジション
short position
ロング・ポジションとは全く正反対の状態。すなわち,通貨の持ち高が不足している。例えば,何も持ち高がない状態からドルを先物で 10,000ドル売り後で買い戻そうと企てたとき,ドルを売った時点でポジションは「ショート」になったという。
スクウェア
square
ロングまたはショートのポジションを手仕舞ってポジションがない状態。
ポジション調整
position adjustment
文字どおりポジション,つまり持ち高を調整することで,為替ディーラーの間では普通ポジションを減らすときにこの言葉を使うケースがほとんどであろう。「ポジション調整の売りに値を崩しドルは・・・・・」のように言う。これはドルロング・ポジションを落とす(減らす)為のドル売りにドルが値を下げたことを意味する。
コスト
cost
ポジションの持ち値のこと。125.50でドルを2百万ドル売ったとき,2百万ドルショートのコストは 125.50。125.00で2百万ドル買い,124.00でまた2百万ドル買ったとき,4百万ドルロングのコストは 124.50になる。
ポイント
point
レートを表記するときに通常用いられる最小有効桁の位1単位を「1ポイント」という。ドル・円は通常の場合小数点以下2桁まで表記するのが一般的。ここでドル・円相場が 115.05から 115.80まで上昇したとしよう。このとき相場は「75(=0.75)ポイント上がった」という表現を使う。これがユーロ・ドル相場なら,小数点以下4桁で表すのが一般的であるから,ユーロ・ドルレートが例えば 0.01変動すれば「100ポイント」動いたことになる。
ブル
bull
相場の先行きに対して強気の見通しを立てること,或いはそのような見方に立っているひとのこと。ドルが強含むと見る人は「俺はドル・ブルだ!」と言う。
ベア
bear
ブルとは全く逆で,相場の先行きに対して弱気の見通しを立てること,或いはそのような見方に立っているひとのこと。円高に行きそうだと読めば「ドル・ベア」の立場を取ることになり,これは同時に「円・ブル」でもある。
ニュートラル
neutral
相場の明確なトレンドが見極めにくく、「強気」「弱気」のどちらにも傾きずらい状況。相場に対して "中立" 状態。相場がもみ合い圏に突入するとこういった事態になりやすい。
ペア
pair
当たり前のことだが為替レートは二つの通貨の交換レートである。この二つの通貨の組み合わせをペアと呼ぶ。ドル・円,ユーロ・円,ポンド・ドルなど。
テクニカル
technical
相場の世界では,いわゆるチャートや指数的な分析を指す。経済ファンダメンタルズによる分析とは相対し,テクニカル分析には一切余計な相場観を持ち込んではいけない。テクニカル分析を専門に研究する人のことを「technical analyst」と呼んだりする。
ストップ・ロス
stop loss
損切り。損失をある程度以上出したくないと思えば,特定の水準にストップロス・オーダーを置かなければならない。相場が自分の思惑とは正反対の方向に動いているとき,評価損の出ているポジションを抱えたままでは含み損はいくらでも膨らんでいきがち。人の心理として損失を現実化するのは勇気がいるもの。言い換えれば,なかなか「切れず」にズルズルと泥沼にはまり最悪のケース,膨大な損失に会社の屋台骨さえ揺らぎかねない。そうならないためにも銀行や会社は損失を許容範囲に止めるため,担当ディーラーにストップロス・ルールを課して強制的にポジションをカット(手仕舞う)させる。
倍返し
stop and reverse
持っているポジションの2倍の金額を売り,または買うなどして一気に反対のポジションを作ること。例えば,5百万ドル・ロングの状態から1千万ドル売り,ポジションを5百万ドルのショートにする。
綾戻し
retracement
相場はいつまでも一方向に動くのではなく,必ずといっていいほど行きつ戻りつするもの。例えば,上昇相場の過程では何度となく相場が下げに入り水準を調整しようとする動きが見られる。本来的な流れは「上げ」なのだが,「下げ」の局面も上げに比較すれば小規模ながらしばしば観察される。このときの「下げ」が「上げ」に対する綾戻しである。逆に,下降相場においては途中で「上げ」の綾戻しが見られることになる。
押し目
dip?
相場が上昇する過程で見せる下げの綾戻しのこと。
ぶん投げ(る)
この言葉はロング・ポジションを整理する,特に含み損を抱えたロング・ポジションを手仕舞うときに使われることが多い。つまり「投げる」とは「売る」こと。慌てふためき売り抜ける様子を「ぶん投げる」という言葉で表している。ショート・ポジションを買い戻すときにはこの言葉はまず使われないはず。
頭が重い
top-heavy
相場が上昇しずらそうな振る舞いをしている様子をこのように表現する。相場が伸び悩んでいるときの状態。「どうも今日はドルの頭が重い。もっと買われてもいいはずなんだが・・・」
アゲンスト
against
これが正しい用語かどうかやや不透明な点もあるが,ディーラーの日常会話にはいつもこの言葉が登場する。マーケットが読みとは逆に動き,持っているポジションが含み損を抱えている状況を称してこのように言う。ゴルフと同じようにマーケットで逆風にさらされている状態だ。具体的には,120円で売ったドルショートのポジションが,ドルが 120.50まで上昇したために「アゲンストを食らってしまった」という言い方をする。反対に,持っているポジションが利に乗ったときは「favour」という表現を使う。
キャリー・トレード
carry trade
例えば,金利の低い円を借りてドルに交換する。このドルを金利の高いドル建て金融商品などに投資する取引。いわゆるヘッジファンドが得意としてきた投資行動とされている。1998年にドルが 147円台まで上昇する過程で米ヘッジファンドがキャリー・トレードを大々的に行ったとされ,円安の原因のひとつになった。逆に,147円台からドルが大幅に下落する過程でこのキャリー・トレードを世界的な規模で手仕舞った結果,膨大なドル売り・円買い需要が発生。急激な円高を招く主因になったと言われている。
レパトリ(リパトリ)
repatriation
資金の国内への還流。外貨建て資産を処分売りして自国通貨に交換。これを国内に送金する行動。日本株での損失補填のために,日本企業が例えば外債などを売って円に換える動きがこれに当る。

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